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オリジナル生地製作と、画像の【解像度】、【dpi】、【実寸サイズ】の話

新年あけましておめでとうございます!
2020年も引き続き、ベビーロックプリンティングをよろしくお願いいたします。

今回初めて知ったという方は初めまして。
オリジナルの布生地製作を、布用インクジェットプリンターでお手伝いしています。よろしくお願いいたします。

さて、「オリジナルの生地で何かを作りたい!」と考えたことのある方は少なからずいるのではないでしょうか?
今回は、オリジナル生地作りには欠かせない、オリジナル画像作成のための、【解像度】と【dpi】についてお話します。

こんな感じで、生地プリントをはじめとしたハンドメイドやモノづくりに関する情報を月2、3回更新しています。

画像作成には欠かせない【解像度】と【dpi】について

布にプリントするために画像を作ろうと思ったら、基本的にフォトショップなどの画像編集ソフトを使う場合が多いかと思います。

そこで気になってくるのが、解像度の問題。PCディスプレイの解像度は、72dpiが基本です。
いきなり「解像度」とか「72dpi」とか言われて、既に嫌になってしまいましたか?
ごめんなさい。もうちょっとお付き合いいただけませんか? きっとわかるように解説していきますので。

画像の鮮明さのことを【解像度】といい、それを表す単位が【dpi】

資料作りなどをしていて、ネットで見つけた画像を自分のPCに保存してワードやエクセルに貼りつけてみたら、ネット上で見た鮮明な画像の面影はなくボヤボヤになってしまった! なんてことはないでしょうか?

たとえばこんな風に、検索で拾った左の画像を保存して、自分のPCで開いてみたら右のようになってしまった。こういうことってよくありますよね。

一般的に、左を解像度が高いと言い、逆に右は解像度が低い、と表現します。
そして、この【解像度】の高低を数字で表すときに用いる単位が【dpi】というわけです。

【dpi】の正式な名前『dot per inch (ドットパーインチ)』の意味とは

dpi の意味は dot per inch (ドットパーインチ)の略で、1インチ(約2.5㎝)の中に何個の点が含まれるかを表しています。
ドットは日本語では点ですが、ネット上の画像は点の集合体で、拡大すると色のついた沢山の四角形で構成されていることがわかりますよね。

沢山の四角形が。

沢山の四角形が。


冒頭で「ネット上の画像は72dpiが基本」と言いましたが、72dpiというのは1インチのなかに72個の点が詰まっているという事です。

ちなみに、画像サイズの話だと【pixel(ピクセル)】という単位もよく聞くかと思います。
ピクセルは、色のついたドットという意味で、dpiと同じものと考えていただいて大丈夫です。

キャラフォトショ
フォトショップを使ったことがある方は、上の画像のような操作をしたことがあるかと思います。
この中の、【Pixel】という単位の欄は、「この画像では、横幅に208個、縦に513個のピクセルが詰まってるよー」という事です。
そして、【解像度】は「1インチの中に72個のドット(ピクセル)が詰まってるよー」といった意味になります。
1インチの中に詰まっているドット(ピクセル)の数が多い画像ほど、サイズを拡大したときに、崩れにくいのはなんとなくイメージできるでしょうか。

同じサイズの画像なら、72dpiの画像より300dpiの画像の方がきれいに拡大できます。
かといって300dpiあればどんなに拡大しても大丈夫というわけではないのですが……。

解像度の低い画像を大きくして印刷することは、基本できない

解像度の低い画像のサイズを拡大してプリントすることは、基本的にはできないと思っておいて問題ありません。
そして、ここでもう一つ重要な要素があるのですが、ネット上に表示されている画像には【実寸サイズ】があります。

ディスプレイに表示されている画像の大きさは、画像の【実寸サイズ】とは異なる

ネットの画像は、ディスプレイ(パソコンなどの機器の画面)によって、表示される大きさが変わります。
ネット上の同じ画像は、自分のスマートフォンや家庭のノートPC、また、会社等にある比較的大きな画面サイズのPCで表示される可能性があるため、ディスプレイに合った大きさに自動的に変換されるわけです。

そのため、そのネット上の画像が実際に何cm×何cmなのかは意識することがあまりないと思います。
しかし、どんな画像にも必ず本当のサイズ(変な言い方ですが)があり、これを【実寸サイズ】といいます。
ちなみに、一番上で左右並べて貼ったドラキュラのキャラの画像は、左右どちらも横7.5㎝×縦18㎝が【実寸サイズ】になります。

皆さんが今どんなデバイス(スマホやPC等の機器)でこのページを見ているかはわかりませんが、どのデバイスで見ても、そのデバイスに合った大きさで表示されており、
画面上に定規を当てて図っても横7.5㎝×縦18㎝にはなっていないと思います。

画像をプリントした大きな布を作る場合、画像サイズが布のサイズに合っていないといけない

ドラキュラの画像を使って、大きな一枚のプリント布を作りたいとします。プリントする布は1m×1mの布だとしましょう。
しかし、先ほど述べたとおり、画像の実寸サイズ(横約7.5㎝×縦18㎝)がありますから、そのままプリントすると、1m×1mの布にちょこんとプリントされるにすぎません。

こんな感じでちょこんと。1mの布にプリントしたイメージ。

こんな感じでちょこんと。



ちなみに、こちらの布に見立てたピンクの画像の実寸は1m×1mです。そんな巨大なディスプレイは普通の環境にはないですが、皆さんの画面でもちゃんと表示されていますよね?

これを布に合ったサイズでプリントするには、実寸サイズの大きな画像を用意するしかありません。

「この画像(横7.5㎝×縦18㎝)をそのまま拡大してプリントすればいいじゃん」ともう方もいるかもしれませんが、ダメなんです。
 それがなぜかを説明することで、【dpi】の数値の意味がより理解できるかと思います。

さっき、ネット上の画像は一般的に72dpiと言いましたが、このドラキュラもフリー素材サイトから拾ってきた72dpi(実寸横7.5㎝×縦18㎝)の画像です。

なので、このまま72dpiのドラキュラをフォトショップなどで実寸サイズを縦1mに伸ばして1mの布にプリントしたとしても、下の画像のようにボヤボヤでプリントされてしまいます。

こんな感じになってしまいます。

こんな感じになってしまいます。

このように、元々のサイズ(実寸サイズが)が大きくない画像を伸ばしてプリントしようと思っても、画像がまともに表現されないため、プリントできないのです。

布に画像をプリントする際は、基本的には実寸サイズの画像をご用意ください

 ということで、布プリントする際の、【解像度】、【dpi】、【実寸サイズ】などについて解説してきました。

実寸サイズの拡大が全くできないというわけではありませんが……

弊社へのご注文でも、実寸サイズの小さい画像を、「3mの布にプリントしたい」といったようなオーダーが大変多いのですが、残念ながらそれはできないため、お断りさせていただいています。
稀に、「多少粗くなっても構わないから」とプリントされるお客様もいらっしゃいますが、弊社としては精巧なデザインをプリントできることを強みの一つだと考えており、粗い仕上がりになって、お客様にご満足いただけないと心苦しい部分があります。

例えば、「元々実寸サイズ30㎝×30㎝で、解像度300dpiの画像を1m×1mの布にプリントしてくれ」というご要望であれば、そんなに画像の質感を損なわずにプリントできる可能性があるので、一概に「実寸サイズを大きくはできない」と突っぱねるわけにはいかないのですが、サイズの拡大には説明してきたような弊害があることをご理解いただければ幸いです。

では解像度の高い画像を用意するにはどうすればいいのか

大きな布に画像をプリントするには、実寸サイズが大きいか、解像度の高い画像を用意するのが基本です
ですが、実寸サイズの小さい画像でも、柄をリピートさせて、布一面に小さい画像を沢山プリントする方法などもあります。
 リピート画像の作り方は下記リンクからどうぞ。

そのほかの方法については、私も今勉強中ですので、やり方と説明方法がわかり次第、また記事にしたいと思います。

 

以上、今回は布にプリントするために必要な、画像の【解像度】、【dpi】、【実寸サイズ】について説明しました!
それではまた次回!
 

10月に料金を改定したので、改めて説明いたします。

染料インクによる、生地プリント

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コメント

    • ムラカミタロウ
    • 2020年 1月 10日

    写真用紙と布に同一画像の異なる解像度(300dpiと200dpiと100dpi)をプリントしたものを複写して掲載していただけたら、明瞭さの違いや色味のズレが色見本とかより分かりやすいかもしれませんね。

      • new_dps
      • 2020年 1月 14日

      貴重なご意見、誠にありがとうございます。

      とてもいいアイディアだと思いました。近いうちに実際プリントしてみてブログやSNSでアップしたいと思います。

      引き続き、ご意見ご感想をお待ちしております。

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