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顔料プリントとは|布プリント用語集

ベビーロックプリンティングの布プリント用語集(顔料プリント)

布のプリントサービスを提供するベビーロックプリンティングが、オリジナル布や生地をプリントする際に知っていると役に立つかもしれない用語集を作りました。


 

顔料プリントとは

顔料プリントとは、柄や色のある布を作る際に、顔料インクを用いて布をプリントする方法です。

顔料インクは、着色する成分が水やアルコールなどの溶剤に溶けないため、染料プリントと違って、インクがプリントする布の繊維に染み込みません。
(※繊維にインクが染み込まないにもかかわらず、顔料プリントは、”染み込みプリント”と呼ばれる場合があります。
これは、プリントするインクや生地によって、インクが繊維一本一本には染み込まないものの、布自体にはある程度染み込んでいるように見えるので、”染み込みプリント”の呼称が定着したのでしょう。実際には繊維にインクの分子が付着している状態です。
顔料プリントはTシャツなどによく用いられますが、同じくTシャツに多く採用され、布の上にペンキを塗ったような質感のラバープリントと見比べると、確かに顔料は染み込んでいるようにみえます。)

プリントの方法は何種類かありますが、現在代表的なのは、家庭の紙用プリンターとほぼ同じ構造の布用インクジェットプリンターでプリントする方法です。

 

顔料プリントの特徴は、染料プリントとだいぶ異なる

上述したように、顔料インクは水に溶けず、溶剤と混ぜても着色剤となる粒子が残ります。水中の砂をイメージしていただければわかりやすいでしょうか。

染料インクが水に溶けて繊維そのものに染み込んで着色するのに対し、顔料インクは繊維内部に染み込むことはありませんから、バインダーと呼ばれる接着剤のようなもので、インクを布に付着させる必要があります。

 

染料顔料違い

 

強い色(例えば黒)の発色がとてもよく、鮮明にプリントすることができます。

プリントしたい柄にたくさん文字があるような場合、インクが入っている部分と入っていない部分がくっきり分かる顔料プリントがおすすめです。

また、顔料インクは水に溶けずに接着剤で着色するため、”滲み”が発生しにくく、布の前処理が不要なため、前後処理の必要な染料プリントと比較して短時間でプリントできます。

 

さらに顔料プリントでは、インクが繊維には浸み込まず、生地の色の影響を受けないため(色を活かす方法はあります)、着色済みの布にもプリント可能です。

一方染料プリントでは、インクが繊維に浸み込むため、プリントする布はP下(下晒し)と呼ばれる、プリント用に処理された布であることが望ましく、色は白やオフホワイトなどの無着色でなければなりません。

 

デメリット

短時間で発色の良いプリントができる顔料プリントですが、もちろんデメリットも存在します。

強い色をくっきりとプリントできる一方、透明感のある柄や淡い色の表現は少し苦手としています。グラデーションのように、境目なく段階的に色の濃淡が移っていく柄だと、プリント前にデータで見ていたようなイメージにはならない場合が多いです。

どちらかというと、ベタッとした色の印象になるので、プリントしたい柄が顔料プリントに適しているか、慎重に確認してからプリント方式を選びましょう。

また、バインダーで固着することで布に着色するため、どうしてもプリント後の布が元の生地に比べて硬くなったり凹凸感が出ることがあります。

ですので、繊細な風合いを持つ生地やドレープ感などを保ちたい場合は、顔料プリントはあまり向いていないかもしれません。

 

 

以上、顔料プリントの特徴について解説してきました。

布のプリント関する用語を日々増やしていきますので、気になる用語があったら読んでみてください。

染料プリントとは|布プリント用語集

P下(下晒し生地)|布プリント用語集

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