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持込生地ならあなたの好きな生地を選んでプリントできますが、制約もあります。

こんにちは。

関東は梅雨に入りましたが6/13(木)は快晴。気温も上がりました。

生地のプリントには湿度や外気温が影響するもので、プリント過程での生地の縮率(伸び縮みする大きさ)が変わってきたりするんですよ。

縮率の加減に合わせてプリントデータを設定しないと、生地の伸び縮みに合わせてデータが縮んだりして、仕上がったプリント布のデザインがおかしくなったりします。

持込生地の利用にはコツがいる

さて、今回は、持込生地のお話をしたいと思います。

お客様がご自身で選んだ好きな生地にプリントしていただけるこのサービスですが、「自分の好きな布にプリントできる」メリットがある一方で、結構制限も多く、活用するのにちょっとしたコツがあります。

具体的に言うと、『どんな生地にでも自由にプリントできるかと言ったらそうではない』ということです。

使う素材は決めているよ。という方にも、どういう素材を使うべきか決めかねているけどざっくりとイメージはある。みたいな方にもご一読いただければ嬉しいなというところです。

 

持込生地とはなんぞや

まず大前提として、持込生地とは何を指す言葉なのかというところから入ります。

基本的過ぎィッ! と思われる方も多いかと思いますが、サービスに携わっている筆者自身も、なんだかイメージしづらいなと感じます。

 

で、持込生地ですが、それはつまり、『弊社で布にプリントするために、お客様自身にご用意していただく生地』になります。

 

当サイトや当社のSNSでも度々説明しているのですが、なかなかご注文いただく際にご理解いただいていないなと感じます。

伝え方が上手くいっていない証拠なので、今後名前を変えるなり、説明の仕方を工夫するなり何か対策する必要があるようです…(汗

 

『お客様自身に生地をご用意いただく』とは具体的にどういう状況か

これまた基本的ですが…。

噛み砕いて言うと、『お客様が市販の生地を購入して、お客様自身が弊社工場に送付し、その生地に弊社がプリントする』方法です。

お客様自身に生地をご用意いただくので、当社からの請求金額に生地代は含まれず、お客様自身のご負担で生地をご購入いただくことになります。

対して指定生地は、『プリントに最適な生地として、あらかじめ当社が在庫している生地』です。

 

持込生地利用の際、当社が基本的に推奨しているP下(下晒し)とは

持込生地を利用する上で、一つ前提として知っておいてほしいことがあります。

それが『P下(下晒し、とも言います)』。

今までのブログでも何度か説明してきましたが、なかなか上手にユーザーにこれを周知できていません。これは伝える力で不足で申し訳ないです。

 

P下とは、染色用に下処理のされた生地になります。

というのも生地を染めるには、均一に、きれいに染めるための下処理が必要なんです。

例えば、生地を糸から織り上げる際には、織る前に糸同士をくっつけるために糊がついているのですが、その糊はプリント用のインクにとっては邪魔なものなので、染色前に洗い落としておかなければなりません。

また、市販の生地などには、UV加工や撥水加工などが施されている場合がありますが、これらのコーティングも染色の妨げになります。

 

つまり、それらの染色の妨げになる要素を除く処理をされた生地が、『P下』というわけです。

 本来はP下の生地に限って受け付けたいぐらいなのですが、P下じゃなくてもプリントできる生地も結構あるのがややこしいところなんですよね。

プリントしたいと思った生地のP下が必ずしも売っているとも限りませんし。

なのでP下じゃない生地や、初めて当社でプリントする生地で注文すると、ほぼテストプリントを勧められると思っておいてください(笑)

でもお客様の生地を無駄にしたくないという思い故ですので、ご理解いただければ。

テストプリント(持込生地のみ)をご利用いただけます

 

持込生地のメリットデメリット

持込生地として、市販の生地を利用される場合の長所と短所を説明していきます。

まずメリットは以下の3つ。

【1】実際に生地を見て、触ることができる。

生地に実際に触れられることで、当然作品のイメージがつきやすいですね。

ですが指定生地も、お申込みいただければ無料でサンプルをお届けしています。

【2】市販で買えるということは、手に入りやすい生地だという点。

よほど珍しい生地を選ばなければ、一度買った生地を続けて購入しやすいため、長期的に製作するとすれば大事な要素です。

【3】安い生地を探すことができる。

手芸店やネットの生地問屋などを、安い生地が見つかるまで自分で探して選べます。

 

次にデメリット。

【1】当社でプリント可能かどうかの判断がしにくい。

上で説明したP下であれば問題ないのですが、P下じゃない場合、プリントを想定されて売っていないのでどうなるかわかりません。

【2】お客様自身で工場に発送していただく手間とコストがかかる。

生地を購入されて、お客様ご自身で工場まで発送していただくため、手間と送料がかかってきます。

【3】生地代もお客様負担

お客様ご自身で生地を購入していただくため、当然生地代はお客様負担になります。

安い生地を探せることをメリットに上げましたが、指定生地だと生地代は込みの料金なので、やはり指定生地の方がリーズナブルかと思います。

プリントが難しいと思われる素材

最後に、プリントが難しい素材を紹介して終わります。

【1】UV加工、撥水・防水加工などのコーティングが施された生地

上の方でも説明しましたが、コーティングがインクを弾いてしまって染められません。

【2】混紡素材。(1つの素材の種類が80%以下の生地)

綿50%/ポリエステル50%のような混紡素材も難しいです。当社のプリントは、素材の種類に反応して発色するので、生地を構成する素材のうち、どれか1種類は80%を超えていないと厳しいです。

【3】伸縮素材

ポリウレタンなどの伸縮性のある素材も難しい場合が多いです。伸縮性のある生地は、プリント工程のどこかで生地が伸びるか縮むかしてプリントされた場合、プリントデータのサイズと仕上がりのサイズが大幅に変わってしまう可能性があります。

 

任意の生地をプリントできる持込生地ですが、『P下を使う』か、そうでなければ『テストプリント』することをおススメします

以上、持込生地の使い方のコツについて説明してきました。

好きな生地を持ち込んでプリントできるというサービスは割と少ないため、持込生地は結構当社の売りであると思っていました。

ですが、この記事を書いていて、慣れない方にとっては注文に際して結構ハードルがあるなとも感じました。

 

特に、『何ならプリントできて、何ならプリントできないの??』というところがはっきりしないと注文しづらいですよね。

この記事に書いたP下についての説明や、プリントが難しい生地について、今後はホームページのアクセスしやすい場所に、簡潔な説明を置いておこうと思います。

それではまた~。

 

リピートデータを簡単に作れるアプリ

Photoshopを少々使えれば、簡単にオリジナルパターンを作れます。

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