ロックミシン1台でニット服を仕上げる3つの方法

こんにちは!ソーイングアドバイザーの太田です。
今回は、ロックミシン1台でニット服を仕上げる方法を3つご紹介します。

ロックミシンの縫い目は、生地の伸びに対応するのでニット素材の縫い合わせが得意です。
Tシャツやパーカーなど、ニット素材の服は、工夫次第でロックミシン1台だけでも仕上げることができます。

 

袖つけや袖下から脇の縫い合わせは、難しいことを考える必要がなく2本針4本糸ロックミシンで縫い合わせることができますが、

衿・袖口・裾は、どのようにロックミシンで仕上げればよいでしょうか?
そんなお悩みを解決するために衿・袖口・裾をどのようにロックミシンで縫製するか。に着目してご紹介します。
衿・袖口・裾をカバーステッチで仕上げている作品も、これらの方法を使って仕上げることができます。

ぜひ、縫い方に迷ったときは、この方法を試してみてくださいね。

カットソーの衿・袖口・裾にリブをつけて仕上げる-リブの縫い合わせ-

1つ目は、リブを縫い合わせる方法です。

衿・袖口・裾、ウエスト部分に適した縫い方です。

リブニットやテレコという別布を用意して土台と縫い合わせる方法と、↑伸びのあるニット生地なら土台と同じ共布を使って縫い合わせることも可能です。

今回は衿の縫製方法をご説明します。

①リブを輪にします。身頃は「肩の縫い合わせ」をします。

 

②リブの縫い代を左右互い違いに倒して、アイロンで二つ折りにします。

 

③身頃の前中心と後ろ中心に合印(切りノッチ)を入れます。

 

④同様にリブの前中心にも合印(切りノッチ)を入れます。

 

⑤身頃とリブのそれぞれの合印を合わせて、クリップでとめます。

 

⑥リブの伸び具合や衿ぐりの距離に合わせて、差動レバーを上げて「縮み縫い」をします。今回は、差動レバーを「1.8」に合わせます。

 

⑦1周縫い終わったら縫い始めの空環をカットした後、メスをロック(固定)して 2cmくらい重ねて縫います。

 

⑧縫い目をとじ針で始末して、アイロンで整えたら 完成です。

衿や袖口をリブで縫い合わせた作品の型紙とつくり方レシピを公開しております。こちらの作品でまずは、練習してみてくださいね。

ドロップショルダーのパフスリーブ〈コットンタイム2023年5月号掲載〉

裾はカバーステッチになっていますが、ロックミシン1台で仕上げる場合には、このあとご紹介する「びょうぶだたみ縫い」をご活用ください。

また、「リブつけ」はこちらの動画でもご説明していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

カットソーの袖口・裾をロックミシンで仕上げる①-びょうぶだたみ縫い-

2つ目は「びょうぶだたみ縫い」です。

袖口、裾の始末に適しています。

今回は裾の縫製方法をご説明します。

①裾を縫い代で折り上げます。今回は、4cmで裾上げします。「アイロン定規」は、熱に強い素材でできていて、アイロンでの裾上げに最適です。

 

②折り目どおりに折り上げたら、そのまま4cmで「びょうぶだたみ」をします。

 

③メスロック(固定)をします。固定したメスをガイドにして、生地端をメスに沿わせて縫います。

 

透明標準押え」を使うと縫い目が見やすくて便利です。

 

⑤縫い終えたらアイロンで整えて、「裾の始末」が完成です。

 

「びょうぶだたみ縫い」を活用した作品の型紙とつくり方レシピを公開しております。

クルーネックTシャツ

こちらの動画で「びょうぶだたみ縫い」をご説明していますので参考にしてくださいね。

カットソーの袖口・裾をロックミシンで仕上げる②-ニット用裾まつり押えを使う-

「ニット用裾まつり押え」を使うと、ロックミシンだけで「縁かがり」と同時に「まつり縫い」ができます。

直線ミシンで仕上げるよりも、ニット地の伸びに対応した縫い目のため、糸切れの心配がありません。

袖口、裾の始末に適しています。

 

こちらの動画で「ニット用裾まつり押え」の使い方をご説明しています。

家庭用ミシンには「伸縮縫い」と言うステッチが縫える機種があります。
普通の直線縫いよりも、糸が切れにくく、伸縮性のある縫い目です。伸びる生地を縫うときに適しています。

※この機種には「伸縮縫い」は搭載されていません。

ロックミシンの作品づくりに慣れた方には、「カバーステッチミシン」を使うことでワンランク上の作品づくりも楽しめます。

今回ご紹介した「ロックミシン1台でニット服を仕上げる3つの縫い方」に、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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